プリアンプ Raicho7 concert(コンサート)
雷鳥7シリーズはムジカのフラグシップモデルです。
ヨーロッパでは標準的な30cm幅の筐体は、天板と底板の御影石を金属製のキールによって連結して構造体とし、
増幅回路が構造体内にフローティングされて配置されます。
そのため振動に強く、雷鳥7シリーズは重ねて設置しても音質が劣化することがない設計です。
これを可積層構造と呼んでいます。
また、雷鳥7シリーズは前面、上面、側面にはネジ類がありません。
側板には弦楽器のfホールがデザインされています。
単なる工業製品ではなく、そのデザインにもこだわりをもって造られています。
Raicho7priからRaicho7 concertへ6つの変更があります。(1)~(4)は低歪・低ノイズ化のため。(5)(6)はデザイン上の変更です。
(1) バッファアンプの真空管が12AU7から6DJ8に変更
(2) 電源回路をローノイズ電源に変更
(3) ケースが鉄から非磁性体であるステンレスに変更
(4) 銅板による完全ワンポイント・アース
(5) 表示用7セグメントLEDを赤から白に変更
(6) トッププレート(天然石)のロゴの変更
本機の高域特性は100KHzまで伸びており、サンプリング周波数192Kのハイレゾ音源を損なうことなく再生します。 ノイズレートが低く、デジタル処理を行わない純アナログ回路のため、24bitや32bitの高解像度の音楽信号ももロスなく再生することが可能です。 近年、ハイレゾ音源が多くなってきていますが、ファイル形式やD/A変換が注目されることはあっても 増幅回路が議論されることは少ないように思います。 ハイレゾ再生は音源、増幅回路、スピーカーのすべてがハイレゾに対応していないと良さを引き出すことはできません。 また、ハイレゾ並みの情報量をもつアナログレコードの再生にも有利です。
本機の音量調節は固定抵抗をリレーで切り替える方式。8つの抵抗を組み合わせ128ステップの音量調節を実現しています。 抵抗の組み合わせはコンピューターによって行われ、音楽信号の伝送線路には半導体素子は使用していません。 そういった意味では128ステップのパッシブアッテネーターと言えます。 当社には23ステップのパッシブアッテネーター Cuculo-attがありますが、 小音量で使用する場合、微調整が難しい場合があります。しかし本機の128ステップではまるで連続可変のボリュームを操作している感覚です。 また、本機はリモコンによって音量調節や音源の選択が可能です。
3極真空管6DJ8によるバッファアンプ回路が搭載されています。 バッファアンプは日本語で緩衝増幅器と呼ばれ、梱包で使用する緩衝材のように回路の前後の影響をお互いに排除するための回路です。 オーディオ機器には『相性』がありますが、バッファアンプが搭載されていると相性がほとんどなくなり、機器の持ち味を発揮することができるようになります。 このバッファ回路は真空管回路らしからね超低インピーダンス且つ超低歪です。 プリアンプの出力には複数の機器をつなぐ可能性があります。 バイアンプではパワーアンプが2台接続されることがありますが、本機は10台以上接続可能です。
オーディオコンポーネントには何種類かの電圧の電源が使用されていますが、これらすべての基準点となるポイント(アース・ポイント)があります。 ところが、アースの配線には通常、電線が使用されており、真の基準点から電線で数十センチ離れると僅かに電位が発生します。 この発生した電位を新たな基準点として回路を形成すると最初の回路と次段の回路とでは基準点の電位の差がノイズとなります。 完全ワンポイント・アースは真のアース・ポイントを2cm角程度の銅板とし、すべてのアースを集中させることで回路間の基準点の電位の差をなくし、ノイズを減少させています。
スターギャラクシーはインド南東部アーンドラ・プラデーシュ州で産出される黒御影石の一種。 マグマが地下深くで凝固したもので、深い漆黒の中にゴールドスポットと呼ばれる金色の粒子がちりばめられており、 夜空に輝く星のような美しい石材です。 スターギャラクシーは密度が高く、硬く、重量があり、極めて高価な石材です。 Raicho7concertではスターギャラクシーを贅沢にも天板と底板の両方に使用。 外部からの振動に強く、プリアンプ、グラフィックイコライザー、パワーアンプのように重ねて設置しても音質が劣化しません。
『カスタマイズ』とは高音質化や使いやすさを向上させるために有償でパーツの一部を交換するサービスです。 カスタマイズは購入時はもちろん、購入後も可能です。 詳細は カスタマイズ一覧表をご覧ください。 また、本機はカスタマイズによって多数の入力回路が可能です。 本機の標準入力はRCA(ライン入力)が4系統ですが、レコード用のMMイコライザー回路、 MCイコライザー回路、バランス回路、USB-DAC、Bluetooth等、多種の入力回路を内蔵させることができます。 また、ロジウムメッキのRCAジャックへの交換も可能です。また、本機用に開発された専用カスタマイズもあります。
Raicho7concertは低歪低ノイズ故レコードの歪やハムノイズが気になります。 そのため新しいフォノアンプの開発が必要でした。フォノアンプにはCR型とNF型があります。 フォノアンプの90%以上を占めるNF型はコストも安く低ノイズですが、大味な音になりやすく歪が気になります。 CR型はノイズに弱いのですが、歪感が少なく繊細な音です。新しいフォノアンプはCR型とNF型のハイブリッド型。 その特徴は、低ノイズ且つ低歪で、さらに動作インピーダンスを1/10とし、電磁波ノイズを激減させました。 MMカートリッジ用とMCカートリッジ用があります。カスタマイズ価格は¥28,000(税込)です。
2009年、システムコンポーネントに負けないプリメインアンプを開発するというコンセプトで雷鳥のプロジェクトは始まりました。 岐阜県の鳥である雷鳥の名を冠た雷鳥は6回のモデルチェンジを経て、現在に至るまでフラグシップモデルとしてムジカを代表するコンポーネントです。 今回のマイナーチェンジで低歪、低ノイズにさらに拍車がかかりました。また、鏡面仕上げを施したステンレス材を使用したデザインは特に欧米では好意的に迎えられています。 ムジカ試聴室(ログハウス)ではRaicho7concertのご試聴が可能です。ぜひお越しください。
毎日更新中のムジカ公式ブログから本機の記事をご紹介します。
雷鳥7プリアンプが進化! vol.1
雷鳥7プリアンプが進化! vol.2
雷鳥7プリアンプが進化! vol.3
雷鳥7プリアンプが進化! vol.4
雷鳥7プリアンプが進化! vol.5
雷鳥7プリアンプが進化! vol.6
プリアンプ Raicho7concert(コンサート)公式ページ公開
プリアンプ Raicho7concert(コンサート)のカスタマイズ
プリアンプ Raicho7concert(コンサート)のカスタマイズ vol.2
プリアンプ Raicho7concert(コンサート)のカスタマイズ vol.3
●アッテネーター:128ステップ
●周波数特性:8Hz~100KHz
●真空管:6DJ8
●出 力:RCAライン出力端子 1系統
●入 力:RCAライン入力端子 4系統
●外形寸法:W303mm × H66mm × D303mm
●その他の機能:Raicho7psと連動しての電源コントロール
●付属品:リモコン、電源ケーブル
●標準価格:¥148,000(税込)
Racho7-priからRaicho7concertへのヴァージョンアップを行っています。
●ヴァージョンアップA ¥38,000(税込)
6DJ8真空管バッファ回路とローノイズ電源のみ
●ヴァージョンアップB ¥48,000(税込)
ワンポイントアースやステンレス筐体を含めた完全ヴァージョンアップ
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