スーパーツィーター canarinoβ
現代のスピーカーの高域特性は仕様上は十分ですが、実際に聴いてみると高域が足りないことも。 これはスピーカーの指向特性に起因する問題です。 指向性が鋭い高域では軸からわずか30度の角度をずらすだけで20KHzでの音圧は1/3に。 しかし、スピーカーを極端な内振りにすると音場がセンター付近に集まってしまいステレオ感に乏しくなることに。 そこで音圧の減少が問題になる10KHz以上だけを独立したツイーターで受け持たせ 超高域の軸をリスナーに向けることで超高域の音圧を確保しつつ、音場の細かな調整をすることが可能になります。
canarinoβはバッフル板からスーパーツィーターを飛びだすように設置が可能です。 音は1秒間に340.3m進みますのでツィーターとウーハーの振動板の奥行方向の位置が10cm違うと1/3403秒遅れます。 これは1.7KHzでは逆相になるほどの遅れです。 つまり、ツイーターとウーハーの振動板が10cmずれているのとツィーターとウーハーが逆相接続にすることは等価であると考えることができます。 さらに、周波数が高くなると波長は短くなり、10KHzでは1.6cmずれただけで逆相になってしまいます。 canarinoβで振動板の位置をミリ単位を調整することが可能です。
canarinoβにはメインスピーカーに付属のスピーカーケーブルを接続するだけで動作するよう、パッシブネットワークが内蔵されています。
カットオフ周波数は10KHz、クロスオーバー特性は-6dB/octです。電源は必要ありません。
スーパーツイーターのネットワークには-6dB/octがお勧めです。
-6dBは電圧が1/2になることを意味します。octは楽器の音程の『1オクターブ』と同じ意味です。
『fc=10KHz -6dB/oct』とは10キロヘルツから周波数が下がっていくと
周波数が1/2になるごとに音量が半分になることを意味します。メインスピーカーとの調和を重視したカーブです。