モノラルパワーアンプ Raicho3mono
雷鳥3シリーズは小型のハーフサイズにシンプルな機能が特徴のMUSICAのフラグシップモデルです。 シンプルさを生かしてストレートな音質を楽しむのも良いのですが、 ナチュラルな音質を生かし、カスタマイズのベースにするには最適なモデルです。 雷鳥シリーズは多数のカスタマイズを設定しています。 レコードプレーヤーに2本のアームがある場合や、2台のレコードプレーヤーを切り換えて聴くためにフォノイコライザー回路を追加したり ダイナミックな低域を目指して真空管バッファ回路や低域増強回路を追加することも可能です。 RCAジャックをハイクオリティなロジウムタイプに変更したり、 コンデンサーや抵抗等の電子部品を交換することも。 さらにお客様のリクエストによるスペシャルカスタマイズも出来る限りお受けしています。 雷鳥3シリーズをベースに『世界にひとつの自分専用アンプ』を構築していただけたらとおもいます。
雷鳥3シリーズのシャーシは一般のオーディオ機器と異なります。 一般のオーディオ機器は金属の筐体が1ターン(1回転)のコイルを形成し このコイルにノイズや電波が重畳することによって歪が発生します。これを渦電流を呼んでいます。 雷鳥3シリーズはシャーシとカバーは絶縁され、渦電流は流れません。 また、水平方向の渦電流をもカットするために側面が離れた構造になっています。 雷鳥3シリーズの音の静けさはここに起因します。
雷鳥3シリーズのトップパネルにはノルウェー産の天然御影石『エメラルドパール』が使用されています。 エメラルドパールは『石』と『宝石』の中間に分類されるとても高価な石材で、『貴石』と言われます。 エメラルドパールの中には半透明乳白色の結晶が数多く含まれていますが、この部分はムーンストーンと呼ばれる宝石の原石です。 ムーンストーンは6月の誕生石にもなっています。
雷鳥3シリーズのフロントパネルはとても複雑な加工がされています。 アルミニューム無垢材から1枚1枚削り出して製作されています。 プラスチックや薄い鉄板を曲げた「パネルもどき」ではありません。 切削に使用する機械は、たたみ2畳程の大きさ。 高速に回転する刃物がアルミニュームを少しずつ削っていきます。 1枚のパネルを削るのに20分もの時間を要します。 当社がある岐阜県・西美濃エリアは自動車産業や航空機産業が盛んなエリア。 こういった特殊技術をもつ協力工場で雷鳥3シリーズのパーツの80%以上が製造されています。
オーディオ機器は非常に高度な電子機器です。 日本の「ものづくり」は故障やバラツキの少なさで品質世界一になりました。 これは緻密な設計に加え、長年培ってきた「ものづくり」に対するこだわりがあるからです。 musicaの製品は水と自然に恵まれた岐阜県・西美濃エリアで製造されています。 例えばプリント基板。当社で設計されたオリジナルのプリント基板は 当社と同じく岐阜県大垣市にある協力工場で生産されています。 この工場では信頼性が要求される自動車・レクサスや北陸新幹線のプリント基板も生産しています。
Raicho3monoは小型ながら100Wのパワーを誇りますが、デジタルアンプではありません。 Raicho3monoはピュア・アナログアンプ。 当社ではデジタルアンプも販売していますが、 現時点では低音の力強さやダイナミックレンジ、微小信号の歪感においてアナログアンプに軍配が上がります。 また、Raicho3monoを出力するアンプにもかかわらず横幅20cm程の小型ボディ。 近年、携帯電話やパソコンの小型化により子パーツが小型化高性能化されており、 ほとんどの電子パーツが10年前の半分以下の大きさになっています。 10年前の大型アンプとRaicho3monoのクオリティをぜひ比べてみてください。
Raicho3monoの開発時のテーマは音の品格をどう再生するかでした。 低域がしかっりと元気よく聴こえるのは当然なのですがそれだけでは不足です。 Raicho3monoには音の品格が加わらなければなりません。 例えばオーケストラでは数多くの楽器が同時に音を発生しますが、 それぞれの音が乱雑に聴こえるのではな、緊張感のある音が規律をもって再生され、 ピアニシモの小節では無音の中に音が浮かび上がるような再生音を目指しました。 そのためには低歪・ローノイズであることはもちろん、動的な歪が少なくなければなりません。 Raicho3monoは低歪とダイナミックな音を両立させたモノラルパワーアンプです。
ムジカではRaicho3monoを含め3機種のモノラルアンプを発売しています。 これだけ多くのモノラルアンプをラインナップしているメーカーは少ないでしょう。 一般にモノラルアンプは大出力が必要な場合に使用されますが ムジカでは小出力のモノラルアンプばかり。 モノラルアンプにはステレオアンプではどうしても出せない音場があります。 Lch/Rchの干渉をゼロにするだけでなく、 ステレオアンプでは避けられない電源を介したRchとLch間のノイズの回り込みもありません。 何もない空間から音楽が湧き出てくるような音はモノラルアンプだからこそ。ムジカのこだわりの1つです。