スーパーツィーターシステム Cuculo-tw
Cuculoはイタリア語でカッコウを意味します。 ベートーヴェンの交響曲に『田園』という曲があります。 この曲の第2楽章は美しく、心休まる楽章です。 2楽章も終盤になるとクラリネットによるカッコウが登場します。 田園で最も印象的な小節です。 Cuculoシリーズは当社の最上級シリーズであるRaicho(雷鳥)シリーズを補うもので プリアンプやステレオパワーアンプ、プリメインアンプといったオーディオシステムの中枢をなすものではなく、 フォノアンプ等の周辺機器のシリーズです。 CuculoシリーズはRaichoシリーズと組み合わせて使用するだけのクオリティとデザインを備えています。 横幅は119mmとRaicho5シリーズの約半分でとてもコンパクト。 また、Cuculoシリーズは前面、上面、側面にはネジがありません。 単なる工業製品ではなく、見た目も楽しんでいただければと考えています。
Cuculo-twはハイルドライバーを使用したスーパーツィーターシステムです。 ハイルドライバーはドイツ人のハイル博士が開発した特殊なリボンツィーター。 アコーディオンのように折り曲げられた振動板を有し 一般的なリボンツィーターよりも能率が高いと言われています。 Cuculo-twに使用されているハイルドライバーは近年改良されたもので 高域特性は40KHz以上にも及びます。 ハイルドライバーは、スーパーツィーターにありがちなキンキンした耳障りな音はなく、 音質はとてもナチュラル。 欧米ではいくつかのスピーカーメーカーでハイエンドモデルに使用されているユニットです。 マグネットは永久磁石では最も強力なネオジウムマグネットが採用されています。 ハイルドライバーはCuculo-twのフロントパネルに取り付けられており メインスピーカーの上に設置して使用します。
Cuculo-twは『スーパーツィーターシステム』です。
スーパーツィーターにパワーアンプと
チャンネルデバイダーが一体になったもので下記の3つのパラメーターによって細かな高域のコントロールが可能です。
(1)出力音圧レベル(音量)
(2)カットオフ周波数(どの周波数以上の音を再生するか)
(3)出力位相(正相、逆相の切換)
3つのパラメーターによりこれまでスーパーツィーターが使用できなかったアルテックA5等の超高能率スピーカーでも使用可能です。
カットオフ周波数は7KHz、10KHz、14KHzの3ポイントで
メインスピーカーの音とスーパーツィーターの音が
緩やかに合流し一体化するように設計されています。
Cuculo-pho-stのトップパネルにはノルウェー産の天然御影石『エメラルドパール』が使用されています。 エメラルドパールは『石』と『宝石』の中間に分類される高価な石材で『貴石』と呼ばれます。 エメラルドパールの中には半透明乳白色の結晶が数多く含まれていますが、 この部分はムーンストーンと呼ばれる宝石の原石です。 ムーンストーンは6月の誕生石にもなっています。 また、当社が位置する岐阜県・西美濃は昔から石材加工が盛んなエリア。 1936年に竣工された国会議事堂や1918年に竣工された大阪市中央公会堂(中之島公会堂)の大理石は 西美濃エリアで加工されたものです。 近年では中国等で加工される石材が多くなりましたが、 本機のトップパネルは西美濃エリアで加工されたものが使用されています。
Cuculo-pho-stのフロントパネルはとても複雑な加工がされています。 アルミニューム無垢材から1枚1枚削り出して製作されています。 プラスチックや薄い鉄板を曲げた「パネルもどき」ではありません。 切削に使用する機械は、たたみ2畳程の大きさ。 高速に回転する刃物がアルミニュームを少しずつ削っていきます。 1枚のパネルを削るのに20分もの時間を要します。 当社が位置する岐阜県・西美濃エリアは自動車産業や航空機産業が盛んなエリア。 こういった特殊技術をもつ協力工場でCuculo-pho-stのパーツの80%以上が製造されています。
オーディオ機器は非常に高度な電子機器です。 日本の「ものづくり」は故障やバラツキの少なさで品質世界一になりました。 これは緻密な設計に加え、長年培ってきた「ものづくり」に対するこだわりがあるからです。 musicaの製品は水と自然に恵まれた岐阜県・西美濃エリアで製造されています。 例えばプリント基板。当社で設計されたオリジナルのプリント基板は 当社と同じく岐阜県大垣市にある協力工場で生産されています。 この工場では信頼性が要求される自動車・レクサスや北陸新幹線のプリント基板も生産しています。