オーディオのための電子回路入門 2
電子回路の設計は本当に難しいものです。私は37年電子回路の設計をしていますが、次々と新しい技術やパーツが発表されますので それらを取り入れていくだけでもたいへんです。 かつて、初心者にも分りやすく解説された『初歩のラジオ』や『ラジオの製作』という雑誌があり 私も中学生の頃愛読していましたが、現在は休刊となっています。 オーディオのための電子回路入門はオーディオ機器で使用される電子回路の基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説しています。 ムジカではオーディオ全般に関する入門書として新・オーディオ入門を公開しています。 『オーディオのための電子回路入門』は『新・オーディオ入門』より少しだけ専門的な解説を目指したいと思います。

プリアンプは入力切換や音量調節等を行う機器で、コントロールアンプと呼ばれることもあります。プリアンプを構成する回路を解説します。
●入力切換回路
入力機器を切り替える回路です。
一般的にはロータリースイッチで、高級機ではリレーが使用されます。
安価な機器では半導体素子による切替も行われますが、歪が増大したり、ノイズが増加する可能性があります。
●ライン入力回路
最も一般的な入力回路で、端子はRCAジャックが使用されます。インピーダンスは10K~100KΩで47KΩが標準です。
●バランス入力回路
業務用音響機器と接続する場合に使用し、端子はキャノンコネクターです。極まれに4mmバランスジャックが使用される場合があります。
入力トランスが使用されていた時代は600Ωでしたが、現在では10KΩが標準です。
バランスからアンバランスに変換する電子回路が搭載されます。
●MMフォノ入力回路
レコード再生のためのMM、MIカートリッジ、ハイインピーダンスMCカートリッジを接続します。
端子はRCAジャックでインピーダンスは47KΩです。
ライン入力端子よりもゲインが40dB程高く(1KHz)、RIAAフォノイコライザー回路を搭載しています。
●MCフォノ入力回路
レコード再生のためのMCカートリッジを接続します。
端子はRCAジャックでインピーダンスは100Ωが標準です。
ライン入力端子よりもゲインが60dB程高く(1KHz)、RIAAフォノイコライザー回路を搭載しています。
●デジタル入力回路
最近ではパソコン用のUSB端子や、スマホを接続するBluetooth、CDプレーヤー等を接続するTOSリンク(光ケーブル端子)や同軸デジタル端子(RCAジャック)を搭載することがあります。
D/Aコンバーターを搭載しています。

プリアンプを構成する回路の続きです。
●音量調節回路
いわゆるボリュームです。音量調節回路には主に3つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
最も一般的な方法は可変抵抗器を用いる方法です。メリットは回路がシンプルで、音量変化は連続可変が可能です。
抵抗値は数オームから1メガオームを超えるようなものまであり自由度が高く、安価なものから高品位なものまで種類も豊富です。
デメリットは長期間使用しないと抵抗体に酸化被膜ができ『ガリ』が出る状態になることです。
また、連続可変なので毎回同じ音量に合わせるというようなことは困難です。
安価なプリアンプには半導体ボリュームが使用されることがあります。
安価でリモコン等を使用して音量をコントロールすることも容易です。
しかし音質はあまり良くありません。
高級機には固定抵抗をロータリースイッチ等で切り替える方式が用いられます。
この方式は『ガリ』がでませんし、固定抵抗を吟味すればかなりの高音質が期待できます。
ロータリースイッチの代わりにリレーを用いれば、音質は高音質のままリモコン等でコントロールすることも可能です。
ムジカではフラグシップモデルである雷鳥7シリーズで使用されている方式です。
●トーンコントロール回路
トーンコントロール回路とは、音楽信号を低域と高域の2バンド、または低音と中域と高域の3バンドに分割し
それぞれの帯域の音圧を上下させることを可能にする回路です。
トーンコントロールが不必要という声もあります。
しかし、トーンコントロール回路によって音質が劣化していたのは20~30年前のことです。
低歪低雑音の最新のトーンコントロール回路では、
低音が不十分な小型スピーカーの低域を豊かにしたり、
部屋の形状によって低域が盛り上がって聴こえるような場合補正する等の多くのメリットを享受することができます。
また、小音量で聴くことが多い方は低域と高域を上げることで自然なバランスを得ることが可能です。

プリアンプを構成する回路の続きです。
●バッファ回路
日本語では緩衝増幅回路と言われます。緩衝とは発砲スチロール等の梱包材として使用される緩衝材と同じ意味です。
例えばプリアンプとパワーアンプを接続するとき、AというプリアンプとBというパワーアンプの組み合わせは良くない・・・とか、
CというプリアンプにはDのパワーアンプがおすすめといった、いわゆる『相性』が発生します。
プリアンプは接続されたパワーアンプの影響を受け、パワーアンプもまた接続されたプリアンプの影響を受けます。
このときプリアンプとパワーアンプの間に接続し、双方からの影響を最小限にする回路が緩衝増幅回路です。
電気的には入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスは低く、ノイズや歪が少ない増幅回路・・・ということになります。
このような回路はかなり難易度が高いような気もしますが、実はそうでもありません。
バッファー回路は利得が1、つまり信号の入力電圧と出力電圧が同じため、
100%の負帰還をかけた増幅回路を使用すると意外と簡単に実現します。真空管ではカソードフォロア回路が、半導体ではオペアンプが使用されることが多くなっています。
●ラウドネス回路
ヒトの耳の特性は音量によって変化します。大音量の場合は低域、中域、高域は同じくらいの大きさで聴こえますが、
小音量になると低域と高域は小さく聴こえるため、中域だけが目立つようになります。
1933年この特性を数値化したのがベル研究所のフレッチャーとマンソンでこの曲線をフレッチャー=マンソンカーブと呼びます。
その後何度かの改定が行われ現在使用されるのは2003年に東北大学の鈴木陽一が行なった研究によって制定されたISO 226:2003です。
ラウドネス回路はこれらのカーブを使用しイコライジングすることで
小音量でも大音量と同じようなバランスで聴くことができるようになります。

プリアンプを構成する回路の続きです。
●サブソニックフィルター回路
盤面が反ってしまったアナログレコードを再生すると音楽信号に8Hz程度の超低周波信号が重畳する場合があります。
この超低周波信号によってスピーカーの振動板が意味もなく振幅を繰り返し再生音に歪が付加されたり、
パワーアンプのエネルギーを無意味に消費して音楽信号にまでエネルギーが回ってこなくなるということもあります。
こういった場合に、20Hz以下の信号をカットし音楽信号に対する悪影響を最小限にするのがサブソニックフィルター回路です。
20Hz以上の帯域の音楽信号には変化がないようにする必要がありますので20Hz以下を急峻にカットするフィルター回路が必要です。
●ミュート回路
アナログレコードに針を落とす際や、電源を入れたままピンケーブルを抜き差しする必要が生じた場合、または急に音楽を停止しなくてはならなくなったような場合に使用します。音楽信号が聴こえなくなります。
ミュート回路は上記のような機能のために単独で用いられることもありますが、
電源が投入された瞬間や、切断された瞬間に発生するいわゆるポップ音を防止する場合にも使用されます。
●電源回路
プリアンプの電源回路はいくつかに分かれていることがあります。音楽信号増幅用のトランジスター回路では数十ボルト、オペアンプ回路では15v、保護回路は12vが多く、
デジタル回路は5vまたは3.3vです。これらは両極(プラス・マイナス)電源であることも。真空管アンプではプレートに使用する何百ボルト、ヒーターの6.3vまたは12.6v等、電源回路は何種類も必要です。
また、同じトランジスター回路用電源であっても、ノイズ対策のためにあえて2種の電源を用意する場合もあります。
プリアンプの中で一番面積を取るのが電源回路・・・ということもありえます。

一般的なプリアンプで信号の処理に使用する素子をご紹介します。
●専用IC
ICは集積回路を意味し、回路を小さなパッケージの中に凝縮したものです。
嘗てはコストダウンを図るために使用されましたが、近年では高品位な専用ICが多数あります。
これは電子回路を小さな面積に集積させることで電磁波ノイズに対する耐性を上げるための手法です。
●DSP
デジタルシグナルプロセッサの略です。音楽信号の処理に特化したマイクロコンピューターでプログラムを書き換え色々な回路を作り出すことができます。
この素子ではA/DコンバーターとD/Aコンバーターが必須です。
●トランジスター、FET
最も基本的な増幅素子です。これらの素子を使用して増幅回路を構成することをデスクリート回路といいます。通常の回路設計に加え、熱結合等の設計等も必要となります。
すべてをデスクリート回路とすることはコストパフォーマンスが低下することになり、一部の高級機にのみ使用されています。
●真空管
真空管は増幅素子としての欠点がいくつかあります。大きなスペースが必要、発熱が多い、寿命がある、ノイズに弱い等です。
しかし、これらのデメリットを克服することができる技術力があれば、真空管は増幅素子としての性能は優秀です。
ムジカではフラグシップモデルの雷鳥7プリアンプに真空管回路が使用されています。
●オペアンプ
オペレーショナル・アンプ、演算増幅器と言われています。嘗てデジタル回路によるコンピューターではなく、
アナログコンピューターが全盛だった時代に作られました。本来の用途が演算のため極めて正確な増幅器です。
そういった特性を利用して音楽信号の処理にも使われるようになりました。
現在では専ら音楽信号の低歪、低雑音の増幅器として使用されています。

プリアンプの電源回路とパワーアンプの電源回路は必要とする特質が大きく異なります。
パワーアンプの電源回路は大容量でレギュレーションが良いことが重要視されますが、
プリアンプでは電圧の安定度と残留ノイズが重要となります。ここではそれぞれの電源回路の特質を詳しく解説したいと思います。
ここではこれらを解説したいと思います。
●パワーアンプの電源回路の特質1「大容量」
パワーアンプから300wの出力を連続して得る場合、600wの容量の電源回路が必要になります。
ステレオ再生では左右2チャンネル必要ですので1200wの電力を消費します。
これは電子レンジやドライヤー等の大電力機器に匹敵する容量です。
これを従来のアナログ電源で実現するためには、
電源ケーブルは太く、スイッチやトランス、整流器、
コンデンサーは大型で大容量のものが必要になります。
そのため古いパワーアンプでは筐体内の大半を電源回路が占めることになり、
大きくて重いアンプは良いアンプという単純な発想が生まれました。
現在ではスイッチング電源の発達によって従来のアナログ電源の1/10ほどの大きさで
電源回路を組み込むことが可能です。
しかし、電源回路が小さくなってもケーブルやスイッチ等の電流が流れる線路に使用するパーツは
アナログ電源同様の大容量のものが必要です。
●パワーアンプの電源回路の特質2「良好なレギュレーション」
レギュレーション良い電源とは負荷が変動しても電圧が変化しにくい電源です。
電源回路には一定量の内部抵抗があり多くの電力を取り出すほど電源電圧が低下します。
内部抵抗が大きい電源ほどレギュレーションは悪化します。
パワーアンプにおいて多くの電力を取り出す時というのは大音量で再生するときです。
そのような時に電源電圧が低下してしまっては、増幅回路のゲインや音量に影響をもたらしますのでダイナミックでパワフルな音を再生することはできません。
この点においても内部抵抗が低いスイッチング電源は有効です。

本来、パッシブアッテネーターとは電源を使用しない受動素子のみで構成された音量調節器という意味します。
その働きだけを考えるとプリアンプの一種ととらえることもできます。
これまで日本では、電源が必要なコントロールアンプをプリアンプ、
電源を必要としないコントロールアンプをパッシブアッテネーターと呼んできました。
しかし、最近ではRaicho7sc-priのように
音量調節用抵抗の切替ををマイクロコンピューターで制御したリレーによって行うタイプのコントロールアンプも発売されています。
こういったモデルは電気的にはパッシブアッテネーターそのものですが、プリアンプと勘違いすることもあるかもしれません。
ここではそれらのモデルはパッシブアッテネーターに分類し、プリアンプとは区別して考えたいと思います。
パッシブアッテネーターには抵抗式とトランス式がありますが、現在ではそのほとんどが抵抗式を採用しています。
トランス式はインピーダンスの整合をとることが容易な反面、周波数特性が悪く、20KHzを超えると位相の回転が顕著になり、
現在の広帯域なハイレゾ再生にはとても耐えられません。
また、パッシブアッテネーターには半導体や真空管等の能動素子が使用されておりませんので、
当然バッファアンプやトーンコントロールといった増幅回路は内蔵されておらず、回路は単純です。
30年ほど前『Simple is best.』という考え方が幅を利かし、パッシブアッテネーターがもてはやされた時期がありました。
確かに電子回路を通過する際に発生するノイズや歪を無視して考えることができますが、
パッシブアッテネーターはインピーダンス整合等の知識が必要で、RCAケーブルの質や長さに大きく影響されるようになり、
場合によってはむしろ大きなロスが発生することもあります。
パッシブアッテネーターは、インピーダンスやRCAケーブルについての知識を習得したオーディオ上級者向けのコンポーネントであり、
誰が使用しても高音質になるわけではありません。

ボリュームはボリュームコントロールの略で音量調節器を意味します。アッテネーターは減衰器を意味します。
日本のオーディオ界ではボリュームは『連続可変の音量調節器』、アッテネーターは『段階的に変化する音量調節器』という意味で使用されます。
どちらもいくつかの抵抗体を使用して音楽信号の電圧を下げるパーツです。
ボリュームの良いところはどんな音量であっても細かく調整が可能です。また、音量を変化させるときに切れ目なくスムーズに変化させることができます。
悪いところは抵抗体を塗布した板の上を摺動士(しゅうどうし)が動くことによって抵抗値が決定されます。
この仕組みは外部振動の影響を受けやすく不安定です。
アッテネーターの良いところは一度設定した音量を再現することができます。
また、固定抵抗をスイッチで切り替えていますので非常に安定しており、固定抵抗はオーディオ用の高音質のものを使用することができます。
悪いところは細かく音量を設定しようとすると多くの接点を持つスイッチが必要になります。またボリュームよりもかなり高価です。
業務用の音量調節にはアッテネーターが使用されることが多いためアッテネーターは『良いもの』というイメージがありますが、
カフと呼ばれる手元で音量をコントロールする機材は連続可変のボリュームと同じ構造のフェーダーと呼ばれるパーツが使用されています。
つまり、アッテネーターの性能が良いからではなく、適材適所の考え方で使用されているにすぎません。
近年、マイクロコンピューターによって動作するリレーによって固定抵抗を切り替える方式が開発されました。
この方式は電気的にはアッテネーターでありますが、最高128段階の音量変化が可能になります。
リモコンも使用でき、理想的な音量調節器ですが、価格はかなり高価になってしまいます。ムジカではフラグシップモデルのRaicho7シリーズに使用されています。

一部のマニアの間ではCDをパワーアンプに直結しプリアンプを使用しない方が高音質だという方があります。
プリアンプ不要論は高純度なオーディオケーブルが普及し始めた80年代後半から聴かれるようになりました。
6N(銅線の銅の純度が99.9999%以上)等の高純度ケーブルが注目されると
『不純物を減らすと高音質になる』=『プリアンプも使用しない方が高音質』という間違った考え広がりました。
プリアンプの費用が浮いた上、高音質になるならと試した多くの方は場合うまくいかなかったようです。
プリアンプを使用せずに高音質になるためには厳密な条件をクリアする必要があり、単にプリアンプを省略するだけでは逆に音質が悪化します。
条件のひとつはインピーダンスです。プリアンプとパワーアンプを接続すると、
パワーアンプによって音楽信号のエネルギーが使われ、プリアンプの出力電圧は下がってしまいます。
また、プリアンプにエネルギーの供給能力が低い場合も同様です。
この指標が『インピーダンス』なのですが、送り出し側(プリアンプ)のインピーダンスは低いほど良く、受け手(パワーアンプ)のインピーダンスは低いほど良いということになります。
これを通俗的な表現では『ハイ(hight)受け』と言われ、送り出しインピーダンスは受け側のインピーダンスの10倍以上あるのが望ましいとされています。
プリアンプの役目はCD等の音源となる機器を高インピーダンスで受け入れ、低インピーダンスに変換してパワーアンプへ伝送するという役目があります。
もうひとつの条件は周波数特性を悪化させないケーブルです。
一般にCDプレーヤー等の音源機器のインピーダンスは一定ではなく、超低域と超高域で高くなります。
このような状態で低品位で長尺のピンケーブルを使用すると超低域や超高域にロスが発生します。
プリアンプはこういったロスを発生させないように超低域から超高域までまんべんなくインピーダンスが低い状態を作り出しています。
プリアンプを使わないで条件をクリアすることはやみくもに行ったのでは困難で綿密な計算と測定器が必要です。そのため一般的にはプリアンプを使用した方が高音質になるのです。

音楽を再生する場合、プリアンプとパワーアンプ(またはメインアンプと呼ぶ場合もあります)を使用する方法と、プリメインアンプを使用する方法があります。
前者はセパレートアンプと呼ぶこともありますが、これはプリアンプとパワーアンプが分離されているためそう呼ばれます。
セパレートアンプとプリメインアンプにはそれぞれメリットとデメリットがあります。
セパレートアンプのメリットは汎用性が挙げられます。将来大出力が必要になった場合はパワーアンプのみを買い替えれば済みますし、
グラフィックイコライザーのようなコンポーネントを使用するのも簡単です。
操作が必要なプリアンプは手元に置き、スピーカーケーブルの影響を受けやすいパワーアンプはスピーカー側に設置することも可能です。
また、セパレートアンプは種類も多く、アンプメーカーの特徴を生かした選択をすることができます。
一方、プリメインアンプのメリットはオーディオに対するノウハウが未熟であっても一定の性能を引き出すことができ、設置や配線が簡易だという点です。
限られたスペースでオーディオシステムを構築する場合や、寝室や書斎でのサブシステムにも最適です。
ここで、プリメインアンプ特有の電子回路『プリアウト・メインイン』に触れておきます。
この回路はプリメインアンプをプリアンプとパワーアンプとに分けて使用することができる回路です。
スイッチが設けられており、プリメインアンプとセパレートアンプを切り替えて使用することができます。
一見便利な機能に見えます。グラフィックイコライザーのようなコンポーネントを使用することができますし
プリアンプとしてまたはパワーアンプとして独立して動作させることも可能です。
しかしながら、この回路を設けるとプリアンプとパワーアンプの伝送電圧やインピーダンスはプリアンプやパワーアンプの規格に整合する必要があります。
この回路がない場合、設計の自由度が増し、高音質や低コストにつながる可能性があります。
プリアウト・メインインが必要なのであれば、初めからセパレートアンプを購入すべきで
実験的に使用するのであればよいのですが、恒久的に使用することはお勧めできません。

プリメインアンプは『初心者が使うコンポーネント』『簡易なオーディオ』『安物』『音質はそこそこ』というイメージではないでしょうか。
これらは価格からくるイメージであり、たしかにそういったプリメインアンプもありますが、多くのメーカーはかなり真剣に取り組んでいます。
プリメインアンプに良くないイメージをお持ちの方は、セパレートアンプをお使いの方が多いと思います。
オーディオ誌には『セパレートアンプの方が本格的』『セパレートアンプは高級品』と書かれていますが、本当にそうでしょうか。
コストを無視して作られた超ハイエンドモデルのセパレートアンプはともかく、
多くのセパレートアンプは限られたコスト内に収まるように設計されています。
ところで、オーディオコンポーネントにおいて比較的大きなコストを占めるのはどこの部分でしょうか?
増幅回路を想像される方が多いと思いますが、その多くの場合、電源回路と筐体(ケース)です。
ところが、最近の電源回路はスイッチング電源化され小型・低コストで同容量のアナログ電源よりも高性能となりました。
かつてスイッチング電源にはノイズの問題がありましたが、最近のノイズ対策は高度で緻密で残留ノイズや放射ノイズはアナログ電源と変わらいレベルまで落ちました。
実は、最近のコンポーネントは筐体のコストがバカにならないのです。
セパレートアンプでは筐体はプリアンプとパワーアンプの2ケが必要ですが、プリメインアンプでは1ヶでOKです。
筐体1ヶ分のコストダウンが可能になるわけですが、浮いたコストを使って増幅回路の高品位化や電子パーツの高信頼化に使用するメーカーもあり、
こういったプリメインアンプは驚くほど高音質です。
ユーザーの再生環境や考え方によって、セパレートアンプかプリメインアンプを選ぶ必要がありま。
場合によってはプリメインアンプの方がむしろ高音質ということもあり得ますので、ぜひ実際にご自分の耳で確認していただきたいと思います。

アナログレコードを再生するためのコンポーネントを日本ではフォノイコライザーアンプと言いますが、欧米ではフォノアンプと呼ばれます。
これらはどちらも同じ機能のコンポーネントです。
アナログレコードは低域から高域まで同じ音量で収録しようとすると低域の溝幅が大きくなり、高域の溝幅は小さくなります。
これをそのままスタイラス(針先)でトレースすると低域ではスタイラスの動きが大きくなりすぎて歪が増加し、
高域ではスタイラスが早く動きすぎるためそのスピードについていけず音圧が低下したり歪が増大したりします。
このようなことを避けるために、アナログレコードの低域は音圧が低めに、高域は高めに収録されています。
そのまま再生すると高域ばかりが目立ち、低域が寂しい音になってしまいますので
高域よりも低域のゲインを大きくなるよう周波数特性を調整します。現在ではこの調整特性はRIAA特性を使用します。
また、レコード再生に使用するカートリッジ(針)の出力電圧はCD等の一般的なオーディオコンポーネントよりかなり低めです。
MMカートリッジでは1/100程度、MCカートリッジに至っては1/10000しかありません。
これらを適正な音量にする機能もフォノアンプは有しています。
さらには、ハウリングや超低域での振動からくる雑音を防止するためのサブソニックフィルター等のアクセサリー回路や複数のカートリッジを切り替えるための入力セレクターが搭載されることもあります。
カートリッジからフォノアンプに伝送される電気信号は微小で、相対的に外来ノイズの影響を大きく受けます。
MMカートリッジで100倍、MCカートリッジでは10000倍もの影響を受けるのです。
この影響を最小限に抑えるためには設置場所はもちろん電源環境やケーブル等の伝送回路にも細心の注意を払う必要があります。
プリアンプやプリメインアンプに内蔵されているフォノ回路は周囲の回路からの影響を受けることになります。
そのためフォノアンプは単体でコンポーネントとして独立している方が有利なのです。
アナログレコードの再生に使用するカートリッジ(針)の出力電圧をCD等の一般的なオーディオコンポーネントと比較すると、
MMカートリッジでは1/100程度、MCカートリッジに至っては1/10000程しかありません。
そのため、できる限り増幅回路自身が発生するノイズを減らす等の工夫が必要です。
電子回路のノイズの原因の大半は増幅素子です。増幅素子には一般的なものとローノイズタイプがあります。
真空管であれば、振動によるマイクロフォニックノイズ対策を施した高信頼管が相当し、
さらにフィラメントを直流点火することによってハムノイズを減少させる方法が有効です。
ミニチュア管やST管であればシールド付のソケットを用いることもあります。
トランジスターやFETといった半導体増幅回路では初段の増幅素子を4つ程度並列に使用することで雑音を低減させる方法や、
電源回路の安定化を徹底したり、バッテリーを用いることで電源からの外来ノイズを防ぐという手法も取られます。
現在では、半導体を用いた増幅回路に於いて最も効果的なノイズ対策はローノイズ型の集積回路(IC)を使用する方法です。
ローノイズ型の集積回路は1cm四方程の小さなスペースに増幅回路を封入してあるため
単に増幅素子が低雑音というだけでなく、実装面積が小さいので電波ノイズの影響を受ける面積も小さくなります。
増幅素子だけでなく、抵抗やコンデンサーといったパーツも低雑音のものを選ばなければなりません。
抵抗は熱擾乱雑音を軽減するために1/2w等の比較的容量の大きいメタライズド型抵抗を使用したり、
フイルムコンデンサーは積層型を使用する等の工夫が必要です。
また、電磁波ノイズの混入を防ぐため、増幅回路全体をシールドボックスに入れ、
入出力には貫通端子を使用するといった過剰とも思われるノイズ対策を行ったモデルも存在しますが、
現実には、カートリッジやフォノケーブルのノイズ対策が不十分でフォノアンプの低雑音が生きていないということも多々あります。

アナログレコードを再生するためには、カートリッジ(針)の出力をそのまま増幅するだけでは正確な再生音になりません。
音楽信号はアナログレコードに高域は大きな音で、低域は小さな音で記録されています。
低域は信号の振幅が大きくなるため歪が発生しやすいので小さな音で記録します。
高域は信号の幅が細かくなり、音をピックアップするときに針がそのスピードについていけなり音量が下がってしまうので
あらかじめ大きな音で記録しておくのです。
どの程度小さく(大きく)記録するのかという世界共通の取り決めがあります。
これをRIAAカーブといいます。RIAAカーブは米国レコード協会によって制定され、1954年から各レコード会社に使用されるようになりました。
それまでは各レコード会社によって独自の再生カーブが用いられていました。
再生カーブの変遷を整理すると、
①~1953年 各レコード会社が独自の再生カーブを使用していた時代
英デッカのffrr(1945年に規格化し1958年まで使用された)、米コロンビアレコードのColumbia(1948年に規格化されSPレコードにも使用された)のほか
American78sと呼ばれる米国、日本で使用されたSPレコード専用の規格やキャピタルレコードやマーキュリーで使用されていたold AES、
ウエストミンスターやクラシックで有名な米ヴォックスレコードではold NABが使用されていました。
②1954年~1960年代後半 再生カーブの過渡期
徐々にRIAAカーブに統一されてきましたが、一部のレコードは依然と各社独自の再生カーブを使用していました。
③1970年代~ 完全RIAAの時代
全てのアナログレコードはRIAAカーブを使用しています。
現在のフォノアンプはそのほとんどがRIAAカーブのみを再生します。
1960年代以前のレコードを再生する場合は注意が必要です。
当社では複数の再生カーブに対応したフォノアンプRaicho-es phoを発売しています。

アナログレコードの溝から音楽信号に変換するパーツをカートリッジと言います。レコード針と呼ぶ方もあります。
カートリッジには4本の出力端子があり、多くの場合以下のように色分けされています。
赤:右チャンネル・プラス
緑:右チャンネル・マイナス
白:左チャンネル・プラス
青:左チャンネル・マイナス
これはカートリッジの種類が変わっても共通ですが、カートリッジの種類によってフォノアンプのゲイン、入力インピーダンスが変わってきます。
基本的にはMMカートリッジ用とMCカートリッジ用の2種です。
MMカートリッジ用フォノアンプはゲイン36~40dB、入力インピーダンス47キロオームが一般的です。
MCカートリッジ用フォノアンプはゲイン36~40dB、入力インピーダンス100オームが一般的です。
MCカートリッジ用フォノアンプで稀に入力トランスを使用したモデルもありますが、その場合はカートリッジのインピーダンス10オーム以下のLowと、
カートリッジのインピーダンス10オーム以上のHighに分かれていることもあります。
ところが、MCカートリッジといってもハイゲインタイプであればMMカートリッジ用の端子に接続した方が良いモデルもありますし、
MMカートリッジでもMCカートリッジでもないMIカートリッジというモデルもあります。
この場合はMMカートリッジ用の端子に接続すればOKです。
このあたりがアナログレコード再生を難しくしている原因です。
一般的には、
MCカートリッジ用フォノアンプに接続するべきカートリッジをMMカートリッジ用フォノアンプに間違って接続すると音量が1/10程度になってしまいます。
MMカートリッジ用フォノアンプに接続するべきカートリッジをMCカートリッジ用フォノアンプに間違って接続すると高音だけが減衰して聴こえます。
使用するカートリッジがどちらのタイプのフォノアンプを使用するのが適切なのかを把握して接続するようにしてください。

モノラルレコードには、LP盤のモノラルレコードとSP盤のモノラルレコードがありますが、ここではLP盤のモノラルレコードについてです。
LPは"Long Playing"の略です。
それまで標準的に使用されていたSP(Standard Playing)は片面数分程度の収録時間でしたが、LPになり20分を超える収録が可能になりました。
LPは1940年代後半に米コロンビアレコードによって開発され、1950年代前半には各レコード会社が使用するようになっていました。
その時点ではLP盤は全てモノラル録音で、1960年代にステレオ録音に移行していきました。
つまり、LP盤のモノラルレコードは1950~60年代の短い期間にだけ発売されたレコードです。
しかしながら、この期間に発売されたレコードには名演奏、名盤がたくさんあります。
クラシックではフルトヴェングラーやワルターといった名指揮者が現役だった時代で、JAZZではブルーノートが現代でも聴かれる名盤を多く録音しています。
これらのアナログレコードを良い状態で再生するためには、現代のステレオ盤再生とは異なる2つの機器が必要です。
●モノラルカートリッジ
ステレオカートリッジは縦振動と横振動を検出し、右チャンネルと左チャンネルのステレオ信号を生成しています。
モノラルカートリッジは横振動のみを検出します。モノラルカートリッジは縦振動を音楽信号に変換しません。
スクラッチノイズ(プチプチノイズ)はその多くが縦振動であるため、モノラルカートリッジで再生するとスクラッチノイズが減少します。
また、スタイラス(針)の形状もモノラル盤に適した丸針が使われています。
●RIAA以外の再生カーブに対応したフォノアンプ
この時代は全てのレコード会社でRIAAカーブが使用されるに至らず、各レコード会社で異なる再生カーブが使用されていました。
(2025.10.12 アナログレコードの再生カーブ参照)
そのため再生カーブを変更することができるフォノアンプが必要です。
当社では複数の再生カーブに対応したフォノアンプRaicho-es phoを発売しています。

ここではSP盤についてです。SPは"Standard Playing"の略で、録音は全てモノラル。回転速度は毎分78回転です。
10インチ盤(25cm)と12インチ盤(30cm)があり、10インチ盤で片面3~4分、12インチ盤で片面5分度の収録時間しかなく、1900年代初めから1950年代まで使用されていました。
余談ですが、現在でもポップスは3~4分の楽曲が多いのですが、これは12インチ盤片面の収録時間に由来します。
また、複数の曲がまとめられた音源をアルバムと言いますが、これはSP盤の時代にクラシックなどの長尺の収録をする場合には複数のSP盤をアルバムのようにしたケースで販売されていたことに由来します。
SP盤は50年もの長きにわたって多くの歴史的録音が残されています。SP盤を楽しむには少なくとも3つの機器が必要です。
●78回転可能なレコードプレーヤー
LP盤は33回転、EP盤(ドーナツ盤)は45回転です。一般的なレコードプレーヤーではこの2つの回転数を切り替えて使用できるようになっていますが、SP盤は78回転です。78回転が可能なプレーヤーが必要です。
●SP盤用カートリッジ
SP盤のカートリッジはかなり特殊です。現在のステレオカートリッジの針圧は1~3gですが、蓄音機に使用されている鉄針では100gを超える針圧をかけて使用します。
SP盤専用カートリッジは5~7gという通常のステレオ再生よりも高い針圧でトレースします。
ムジカでお勧めできるSP盤専用カートリッジは米国GRADO社 78E Mono(¥22,880 税込・2025年10月現在)です。
このモデルはSP盤専用でありながら、わずか1.5gの針圧でトレース可能でSP盤を痛めません。
●SP盤の再生カーブに対応したフォノアンプ
SP盤の再生カーブは主に2種で、アメリカンカーブとヨーロピアンカーブです。
日本のSP盤はアメリカンカーブで再生します。
当社ではアメリカンカーブに対応したフォノアンプRaicho-es phoを発売しています。ヨーロピアンカーブが必要な場合はカスタマイズによって追加することが可能です。

嘗てMCカートリッジは高音質、MMカートリッジは入門用という時代もありましたが、現在では少し状況が変わってきています。
MCカートリッジは高価で、MMカートリッジは安価であったことも偏見を生んだ一因かもしれません。
これは生産形態の違いに起因します。
MMカートリッジは高価な金型を多用、し生産は機械化されていますが。
MCカートリッジは主要な金属パーツは削り出しの上、組み立ては職人の手加工です。
MMカートリッジの金型は非常に高価ですが、大量生産を行なえば1ヶあたりに転嫁される金型代金はさほどではありません。
MCカートリッジは手作業なので量産によるコストダウンは期待できず、年々上がり続けています。
レコード全盛の時代は大量のカートリッジが販売されていましたのでMMカートリッジを大量生産しても良かったのですが、
現在ではカートリッジの販売数が激減しています。手加工のため僅かな数でも生産可能なMCカートリッジが主流になったわけです。
さらにMCカートリッジは手加工ですので、スタイラス(針先)や巻線を変更することによって多くのバリエーションを作ることも容易です。
また、大きな設備投資が負担となる小規模のメーカーであっても生産が可能だったこともMCカートリッジが増えた原因です。
MMカートリッジが安価と思われているのは上記のような理由のためで、
現在MMカートリッジを生産しているメーカーは大量に販売する自信があるメーカーと言ってもよいでしょう。
もちろん、高音質のためMCカートリッジが良いとされた時代もありましたが、これには以下のような理由があります。
MMカートリッジはスタイラス(針)から伸びるカンチレバーに磁石が取り付けられており、MCカートリッジはカンチレバーにコイルが取り付けられています。
MMカートリッジに取り付けられている磁石は重く、カンチレバーの反応が問題になりました。
そのためMCカートリッジでは軽いコイルを使用し、スピード感のある音質を実現させたのですが、
現在では強力なネオジウムマグネットが開発されたことによって大型の磁石を使用することがなくなりMMカートリッジの欠点は克服されることになりました。
これまでカートリッジと言えばMMカートリッジとMCカートリッジが主流でした。しかし、録音技術が向上し音源のクオリティが上がってくると極わずかではありますが欠点も見えてくるようになりました。
MMカートリッジはスタイラス(針)から伸びるカンチレバーにまずまずの重量がある磁石が取り付けられており、カンチレバーの動きが緩慢になりスピード感が損なわれるという欠点がありました。
一方、MCカートリッジではスタイラス(針)から伸びるカンチレバーにコイルが取り付けられており、コイルから伸びる電線によってカンチレバーの動きが阻害されるという欠点がありました。
これらを克服するため開発されたのがMIカートリッジです。
MIとはMoving Ironの略で、スタイラス(針)から伸びるカンチレバーに小さな鉄片が取り付けられています。
小さな鉄片であるので磁石よりカンチレバーは格段に軽くなりMCカートリッジ同様ハイスピードの再生音を得られるようになりました。
また、MCカートリッジで問題となっていたコイルの電線によってカンチレバーの動きが阻害されるという問題もありません。
出力電圧はMMカートリッジ並みに高く、MCカートリッジよりも10倍もの出力電圧がありますのでノイズに対する耐性も高くなっています。
また、MMカートリッジのように家庭で針交換が可能です。
音質の面でも、使い勝手の面でも現在最も進んだカートリッジだと思います。
MIカートリッジのメーカーで最も有名なのは米国GRADO社です。1950年代からカートリッジを製造しています。MCカートリッジを世界で初めて量産したメーカーですが、
MCカートリッジの欠点を克服するためにMIカートリッジを開発しました。現在ではMCカートリッジの生産はなく、MIカートリッジのみを販売しています。
他にもMIカートリッジを生産しているメーカーはありますが、音質上の問題を克服するためだけにMIカートリッジを生産しているわけではない・・・というメーカーもあります。
これはMMカートリッジを製造するとある種の特許に抵触するおそれがあるということであえてMIカートリッジを生産しているメーカーもあるといいます。

アナログレコードとデジタル音源の違いをまとめます。
(イ) デジタル音源はCDであれば2の16乗分の1、ハイレゾ音源であれば2の24乗分の1以上の分解能があります。アナログ音源の分解能は無限大です。
(ロ) デジタル音源のSN比(信号に対するノイズの割合)は90dB以上と言われています。
つまり音楽信号に対してノイズは3万分の1以下しかないということです。アナログ音源は最大でも60dB程度です。
音楽信号に対してノイズは千分の1程度ということになります。
(ハ) デジタル信号の歪率は音量の大小に関係なく0.1%を超えることはありませんが、レコードの歪率は周波数と音量によって変化し、最大では1%を超えることもあります。
(二) CDの再生周波数の上限は20KHzです。ハイレゾ音源では100KHzまで伸びているものもあります。レコードでは最大50KHz程度です。
(ホ) デジタル音源をフラットだと仮定すると、レコードは低域にアクセントがあります。中低域が力強く、迫力があるように聴こえます。
上記の(イ)ではアナログの分解能は無限だとしましたが、アナログ音源では(ロ)のようにノイズに埋もれてしまう信号も多くなるためそのまま比較することはできません。
また、ノイズに埋もれてしまってもノイズの十分の1程度であれば音楽信号として認識することは可能です。
こういったあいまいな仕様を数値化するために「ダイナミックレンジ」という便利な言葉があります。
デジタルではダイナミックレンジ=SN比となりますが、アナログではSN比から20dBを引いた程度と考えておけばよいと思います。
つまりデジタルではダイナミックレンジ90dB、アナログ音源ではダイナミックレンジ80dBとなりわずかにアナログが不利な程度です。
電気的な特性以外にも、(ホ)のように聴感上の違いもあります。デジタル音源でセッティングをすると、レコードの音は低域に偏って聴こえることがあります。
実際に周波数特性がそうなっているわけではないのでこれを修正することは単純ではありません。